全体的に、今の日本の紅茶の現状や、紅茶業界?に警鐘を鳴らす内容です。2015年4月発行なので、リアルタイムな現状だと言えると思います。特にペットボトルの紅茶への嫌悪感?は相当なものの様子です。環境の側面からも、飲み物としての紅茶のおいしさの面からも、かなりしつこく糾弾しています。紅茶を自分で淹れるようになる前から、ペットボトルの紅茶をあまり好まなかった私も「そこまで言わなくても……」と心配になってしまうほど(笑)。
それから「渋み」を避ける風潮を大変憂いておられるようです。渋み。ないとつまらないけれど、強すぎるとやっぱり飲みづらいです。濃くなったら湯を足せばいいとあるのですが、 2杯目の紅茶に湯を足すと、他の風味は薄まっても渋みは薄まらず、かえって飲みにくくなることが多いと個人的には感じています。
「辛口」「嫌味」「毒舌」とご本人がおっしゃっているように、確かになかなかの毒舌ではありますが、テンポのよい文章と紅茶への深い愛情が行間から溢れていて、グイグイ読まされました。
もっと紅茶を日常に、感覚的に淹れたり飲んだりしていいんだ!ということがよくわかります。といいつつも、少々お説教っぽい本書なので、若干の矛盾も感じますが^^;
今、私は紅茶の茶葉の量や蒸らし時間を記録していますが、それはマニュアルを作りたいとか、「キッチリ正しく淹れなければ」という思いではなくて、もうちょっと遊びの要素が強いです。「今日は2分だったから次は3分でやったらどうなるかな??」とか。せっかくそう思ってもメモしておかないと忘れてしまうので。
この本の楽しかったところ
●古今東西の紅茶のパッケージの写真、茶器の写真が載っている
茶葉産地(インド・スリランカ・中国)や東南アジアの雑多で庶民的な雰囲気が伝わってくる写真も多く、紅茶につきまとう「オシャレな奥様のサロン」のようなイメージにやや抵抗を感じている私にとっては、とてもワクワクする写真でした。